そういわれれば最近ラ王を食べてないなぁって思っちゃいました。
でも今流行は短期間で目まぐるしく変わっているのでその中で充分存在感を示せたのではないでしょうか。
急にラ王が食べたくなったのは私森田順子ひとりではないでしょうね。
引用元 gooニュース
http://news.goo.ne.jp/article/insightnow/business/insightnow-5614.html
「さよならラ王」・フレームワークで考える終焉と復活
日清食品の生麺タイプのカップ麺「ラ王」が8月に販売を終了するという。その告知を巡ってWeb上では大きな反響を呼んでいる。
「ありがとう、ラ王。さようなら、生タイプ。」
日清食品が開設したラ王販売終了を伝える公式サイト( http://twi-tou.rao.jp/ :音が出ます)には「ラ王追湯(ツイートウ)式典 平成22年7月31日、開催。」と告知されている。
モノクロ写真のバックには、ショパンの「別れの曲が」流れる。告別式などではおなじみの光景を商品写真で再現し、販売終了を悼む「追悼」と「追湯」をかけているのは明らかだ。だが、どのようなイベントなのかは全く明らかにされていない。
そもそも、「ラ王」が販売終了にいたる背景を考えてみよう。
ラ王が発売されたのは1992年。従来のカップ麺の概念を塗り替えるレトルトパウチされた生麺を用いた革命的な商品として注目された。本格麺の味わい。しかし、従来のカップ麺同様の手軽さと、日清食品社内基準であるのカップ麺の保存期限5ヶ月をクリアした驚異の商品である。以来18年間ファンの支持を得てきた。
しかし、ラ王を取りまく環境の変化は昨今特に激しい。まず、マクロ環境をPEST分析で考えてみよう。
P=Political(政治・規制の影響)は、2008年4月より始まった40歳~74歳までの公的医療保険加入者全員を対象とした保健制度、いわゆる「メタボ検診」が挙げられる。18年前にラ王の味に感激した22歳の新入社員も40歳だ。古くからのファンほどメタボ世代であり、高カロリーのカップ麺などから距離を置く食生活に変化し始める。
E=Economical(経済環境の影響)はデフレ・不景気が大きいだろう。特にPB(プライベートブランド)全盛の今日、大手流通グループのPBカップ麺はスーパーなら98円。コンビニでも125円程度が相場だ。215円のラ王はどうしても割高感が否めない。
S=Social(社会的な影響要因)は様々あるが、ひとつには昨今のブームが挙げられる。健康志向やメタボの反動的な動きとして、メガフードは2007年の「メガマック」の登場で一気にブームが加速し、今日ではすっかり社会的に定着した。カップ麺でもエースコックのスーパーカップが2005年以降、「超大盛り2.0倍」を発売するなど、大盛りがすっかり標準となっている。それに比べると、麺重量155グラムと生麺としてはラ王はボリューム不足が否めない。
T=Technological(技術の進歩による影響)。特に昨今、カップ麺は麺の進化が著しい。インスタントの袋麺同様、健康志向の高まりを受けて、油で揚げない「ノンフライ麺」が開発され、それが生麺のような味とコシを実現した。さらに、各社とも麺に独自の形状の工夫を施して食感を高める競争を強化している。エースコックは「3D麺」。日清は「太麺」で勝負している。そんな中、「生麺タイプ」だというだけでは、もはやラ王が支持され続けることは難しくなっているのである。
ラ王を巡る競争環境はどうなっているのか。3C分析で考えてみよう。
PEST分析の結果通り、 Customer(市場の環境・顧客のニーズ)は「デフレ不況、及びと健康志向の高まりと反動的なメガフードの定着」という環境の中で、「もう少しボリューム感があって、もう少し安くて、もっと美味しい麺のカップ麺が食べたい」というニーズを抱えた顧客が増えているという状況だ。
Competitor(競合の動き)としては、生麺ではないものの、ノンフライの乾麺やメーカー独自の工夫をした麺が、従来にない食感を実現し、消費者のニーズにマッチし始めているという状況だ。しかも、本格的な味を追求する縦型カップではない、丼カップ型のタイプでも200円を超える商品はほとんど存在しないという、デフレ対応のプライシングが定着している。競合商品がバッチリと顧客のニーズをすくい取ってしまっている状況である。
Company(自社)は、「ラ王」だけを考えれば、PEST分析の結果からCustomer、Competitorまでを見ても、既に競争力を失い陳腐化している感が否めないことがわかるだろう。
日清食品は2009年にカップ麺のブランド横断で「全麺革命」というコンセプトで製品改良を行っている。例えば「麺職人」などは<「もう、インスタントとはいわせない。」生めんのような、豊かな風味と食感が自慢のノンフライどんぶり型カップめん。このたび、具材を充実し、さらにおいしくなりました。>(同社サイトより)というコンセプトを実現した。
もはや「ラ王」は存在意義を失ったのである。ラ王がそのまま自社の製品ラインナップに存在することはカニバリ(共食い)をひき起こすことにもつながり、ブランドマネジメントの観点からも看過できないはずだ。
しかし、従来の常識を覆す生麺を用いるという新発想で、カップ麺に革命をもたらし、本格的なラーメンを実現したその偉大な足跡は忘れることはできない。
「わが生涯に一片の悔いなし」。
1983年から88年に少年ジャンプに連載された大人気漫画「北斗の拳」。その登場人物である、同音異字の「ラオウ」の最後の言葉だ。ネット上では、ラ王の販売終了に際して「ラオウの最期」を多くの人が連想している。確かに、カップ麺の歴史に偉大な足跡を残した「ラ王」にも悔いはないかもしれない。
しかし、せっかくここまで育てたブランドを、そう易々と日清食品が手放すとは思えない。よく見れば、「ラ王追湯式典」の告知サイトには、「さようなら、生タイプ」としっかり書いてある。恐らく、ラ王ブランドはそのままに、日清の全麺革命の技術で生み出された乾麺を用いて早々にリニューアルされることが予想される。
7月31日の「追湯(ツイートウ)」も、明らかにミニブログ・Twitterの「Tweet(ツイート:書き込み)」の連想を狙っている。恐らく追悼しながら乾麺としての復活を告知するイベントになるのではないだろうか。
「新生ラ王」がいかにマクロ環境と競争環境に適応するのか、今から楽しみである。
